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税理士の選び方

相続に強い税理士の選び方|失敗しない7つのチェックポイント

「相続税の申告は、どの税理士に頼んでも同じ」——実はそうではありません。税理士なら誰でも相続税申告に慣れているわけではなく、経験は事務所によって大きく偏っています。結論からいうと、相続に強い税理士を見極めるポイントは、申告実績・土地評価の経験・書面添付制度への対応・報酬の明瞭さなど7つに整理できます。この記事では、7つのチェックポイントと、面談でそのまま使える質問リスト、避けたほうがよい事務所のサインまでを具体的に解説します。読み終えるころには、面談で何を確認すればよいかが明確になっているはずです。

相続税申告は「どの税理士に頼むか」で結果が変わる

まず、税理士の間で相続税の経験に差が生まれる構造を数字で確認します。

令和6年分の相続税では、相続税額のある申告書の提出に係る被相続人数は166,730人でした(出典: 国税庁「令和6年分 相続税の申告事績の概要」)。一方、税理士の登録者数は82,310人です(出典: 日本税理士会連合会「税理士登録者数」、令和8年(2026年)7月末日現在)。

単純計算すると、税理士1人当たりの相続税申告は年2件程度にしかなりません。実際には相続を専門とする事務所に案件が集中するため、相続税申告をほとんど扱ったことのない税理士も少なくない——これが「税理士なら誰でも相続に詳しいわけではない」と言われる理由です。法人税や所得税の顧問業務が中心の税理士と、相続税申告を日常的に手がける事務所とでは、土地評価や特例判断の経験値に差が出ます。

申告の質は、税務調査のリスクにも直結します。令和6事務年度(2024年7月〜2025年6月)の相続税の実地調査は9,512件行われ、その82.3%で申告漏れ等の誤りが見つかり、追徴税額は1件当たり867万円でした(出典: 国税庁「令和6事務年度における相続税の調査等の状況」)。だからこそ、最初の税理士選びが重要になります。

失敗しない7つのチェックポイント

面談や事務所サイトで、次の7点を確認しましょう。

  1. 相続税申告の実績件数: 「年間◯件」と具体的な数字で答えられるかがひとつの目安です。「相続もやっています」という回答だけでは経験値を判断できません。
  2. 土地評価の経験: 土地の相続税評価は、形状や接道状況などの減額要素に気づけるかで結果が変わる分野です。現地調査や役所調査を行うか、評価実務を誰が担当するかを確認しましょう。
  3. 書面添付制度への対応: 書面添付制度とは、税理士法第33条の2に基づき、税理士が申告書の作成に関して計算・整理・相談に応じた事項を記載した書面を申告書に添付する制度です。添付された申告については、税務署が調査に先立って税理士へ意見聴取を行う手続きが定められており、意見聴取の結果、調査に至らない場合もあります(出典: 国税庁「税理士制度のQ&A」)。相続税を含む資産税分野でも運用指針が定められている制度で(出典: 国税庁 事務運営指針「資産税事務における書面添付制度の運用に当たっての基本的な考え方及び事務手続等について」)、対応の有無は申告品質への自信の表れとして参考になります。
  4. 報酬体系の明瞭さ: 基本報酬と加算報酬の内訳、どんな場合に追加費用が生じるかを事前に説明してくれるかを見ます。相場感は相続税申告の税理士費用の目安で確認できます。
  5. 二次相続まで見据えた提案: 配偶者がいる場合、今回の遺産分割の仕方が次の相続(二次相続)の税額に影響します。目先の税額だけでなく、二次相続まで含めた分割案を示してくれるかは、経験豊富な事務所を見分けるポイントです。
  6. 税務調査への対応方針: 調査が入った場合の立ち会いの可否や費用、調査を見据えた申告書作成の方針を確認しましょう。
  7. 担当者との相性・説明の分かりやすさ: 相続税申告は数ヶ月にわたるやり取りになります。専門用語をかみくだいて説明してくれるか、質問しやすい雰囲気かも、実務では重要です。

面談で聞くべき質問リスト(そのまま使える10問)

初回面談では、次の10問を聞いてみてください。多くの事務所は初回相談を無料としているため、確認の場として活用できます。

  1. 相続税申告の実績は年間何件くらいですか?
  2. 私のケースの担当者はどなたですか?(税理士資格の有無も)
  3. 土地の評価では現地調査を行いますか?
  4. 書面添付制度に対応していますか?追加費用はかかりますか?
  5. 報酬の総額見込みと、加算が生じる条件を教えてください。
  6. 遺産分割について、二次相続まで考慮した提案はもらえますか?
  7. 税務調査が入った場合の対応と費用はどうなりますか?
  8. 申告までのスケジュールと、私が用意する資料を教えてください。
  9. 相続登記や不動産売却など、他の専門家との連携はできますか?
  10. 見積もり内容を書面でいただけますか?

回答の内容そのものに加えて、質問に具体的に答えようとする姿勢があるかも大切な判断材料です。

避けたほうがよい事務所のサイン

一般論として、次のような対応が続く場合は慎重に検討したほうが無難です。

  • 見積もりの内訳(基本報酬・加算報酬の区分)を書面で出さない
  • 実績件数を聞いてもあいまいな回答しか返ってこない
  • 誰が担当するのか、担当者が税理士かどうかがはっきりしない
  • 土地や特例について質問しても一般的な説明に終始する
  • 申告期限が迫っているのに具体的なスケジュールを示さない

なお、そもそも税理士に依頼するかどうか迷っている段階なら、当サイトの税理士必要度診断で、依頼の必要性の目安を1分で確認できます。

相続に強い税理士はどこで探す?4つのルート

チェックポイントが分かったら、次は候補探しです。探し方は大きく4つあります。

  • 税理士紹介サービス(無料・複数候補を比較しやすい)
  • 自分で検索して直接問い合わせ(自由度が高い)
  • 知人・他士業からの紹介(安心感がある)
  • 銀行・不動産会社経由(手続きの流れで提案されることがある)

それぞれの向き不向きと進め方は相続に強い税理士の探し方4つの比較で詳しく解説しています。複数の候補を無料で比較したい場合は、税理士紹介サービスの比較ページも参考にしてください。

相続税に強い税理士の選び方に関するよくある質問

いま会社の顧問をお願いしている税理士に頼んでもよいですか?

顧問税理士が相続税に強いとは限りません。法人税・所得税と相続税では必要な経験が異なるため、まず相続税申告の実績を確認しましょう。実績が少ないようであれば、相続部分だけ別の事務所に依頼したり、セカンドオピニオンを求めたりする方法もあります。

書面添付制度を使えば税務調査を受けずに済みますか?

そうとは限りません。制度上は、添付書面のある申告について調査通知前に税理士への意見聴取が行われ、その結果、調査に至らない場合がある——という仕組みであり、調査を受けないことが保証されるものではありません(出典: 国税庁「税理士制度のQ&A」)。それでも、申告内容を税理士が書面で説明する分、申告の信頼性を高める取り組みとして確認する価値があります。

税理士に頼まず自分で申告することも考えています。

財産が預貯金中心で遺産分割も固まっているなど、条件がそろえば自分での申告も選択肢になります。向き不向きの見極め方は相続税申告を自分で行う場合のリスクと依頼すべきケースで整理していますので、あわせてご覧ください。

相続税の申告や対策は、相続に強い税理士への相談が近道です。
紹介・相談は無料。複数の税理士を比較してから決められます。

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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務助言ではありません。制度は改正されることがあります。実際の判断は税理士等の専門家にご確認ください。

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